使えるはずのMCPが、チャットによって使えない。もしかしてこれは、もうユーザー側では直せない?【2026年9月11日時点】

ChatGPTと自作MCPの接続が使える状態と使えない状態に分かれる様子を描いた水彩画。ノートPC、AIアシスタント、サーバー、WordPress風の画面が接続線で表現されている。 AI

この記事は2026年9月11日時点の記録です。 ChatGPTのPlugins / Apps / MCP周辺は現在も変化が続いています。将来、同じ現象が起きるとは限りません。

普段、私は自作のPublishing MCPをChatGPTから使っています。

記事を書いたら、そのままWordPressへ投稿する。必要なら画像やSNS投稿も一緒に扱う。

日常的に使っている仕組みで、普段は特に意識することもなく動いています。

ところが、ごくたまに妙な状態になることがあります。

使えるはずのMCPが、そのチャットでは使えない。

しかも今回は、少し調べてみるとさらに不思議でした。

あるチャットでは使えない。

チャットを分岐すると使えるようになる。

ところが、その少し後にはまた使えないことがある。

最初は当然、自分のシステム側を疑いました。

しかし切り分けを進めていくと、

もしかしてこれは、もうユーザー側では直せないところで止まっているのでは?

というところまで来ました。


普段使えているからこそ、少し変だった

まず前提として、Publishing MCP自体が常に不安定という話ではありません。

普段の記事制作では普通に使えています。

だから今回も、最初は一時的な接続エラーくらいだと思っていました。

しかし、同じMCPに対して、ChatGPT側から返ってくる状態が一定しません。

あるときには、

This conversation does not support developer MCPs

となり、

別の場面ではツールがdisabledとして扱われる。

一方で、別のチャットでは何事もなく呼び出せる。

ここで少し違和感が出てきました。

もしMCPサーバーそのものが壊れているのであれば、どこから呼んでも同じように失敗するはずです。

実際にはそうなっていません。


チャットを分岐したら、使えた

今回、面白いことがありました。

Publishing MCPが使えない状態になっていたチャットを、ChatGPTの「分岐」機能で新しいチャットにしました。

すると、分岐した側では普通にMCPを呼び出せました。

サーバーの状態を確認する処理も成功し、WordPressとの接続確認も通りました。

つまり少なくともその時点では、

自分が管理しているMCP側は普通に動いていた

ことになります。

元のチャットでは使えず、分岐すると使える。

この時点で、

「問題はMCPサーバーそのものではないのでは?」

という可能性がかなり高くなりました。


でも「分岐すれば直る」でもなかった

それなら、

使えなくなったらチャットを分岐すればいい。

これで終われば簡単です。

ところが、その分岐したチャットで記事を投稿しようとしたところ、今度はMCPが再び利用できなくなりました。

少し前のターンでは使えていたものが、次のターンでは使えない。

ここでさらに状況が変わりました。

最初は、

チャットAでは使える、チャットBでは使えない

という現象だと思っていました。

しかし実際には、

同じチャットでも、タイミングによって使える場合と使えない場合がある

ように見えます。


「MCPがある」と「今この瞬間に使える」は別なのかもしれない

ChatGPT内部の実装は公開されていないので、ここから先は推測です。

ただ、今回の現象を整理するには、

MCPが登録されている
        ↓
利用する権限がある
        ↓
そのChatGPT環境で利用可能と判定される
        ↓
実際のツールとして呼び出せる
        ↓
MCPサーバーへアクセスする

くらいには、いくつかの段階が存在すると考えると理解しやすくなります。

今回引っかかっているのは、一番下のMCPサーバーではなく、

ChatGPTが「今、このMCPを使えるか」を判断する側

なのかもしれません。

もちろん、これは内部仕様を確認した話ではありません。

あくまで観測された現象から考えられる仮説です。


実際、Appの利用可否は単純ではない

OpenAIの公式説明「Apps in ChatGPT」でも、ChatGPTのAppが利用できるかどうかは、単に「インストール済みか」だけでは決まりません。

Appそのものに加えて、プラン、地域、Workspace、ロール、モデル、そして利用しているChatGPTのインターフェースなど、複数の条件に依存するとされています。

また、公式のトラブルシューティングでも、接続自体に成功していても、その後のすべての処理が必ず利用可能になるわけではないと説明されています。さらに、接続済みのAppでも、現在のチャット、モデル、ChatGPTの利用面によって利用できない場合があると明記されています。

つまり、

「MCPを登録した」=「あらゆるチャットで常に同じ状態で使える」

とは限らないようです。

ただし今回のように、同じMCPが短い時間の中で使えたり使えなかったりする理由までは、公開情報だけでは分かりません。


モバイルアプリも疑った

途中では、利用しているChatGPTの環境が影響している可能性も考えました。

実際、OpenAIもAppのavailabilityは使用しているChatGPT interfaceにも依存すると説明しています。

そこでWeb版からも確認しました。

しかし、それだけですべて解決するわけではありませんでした。

Web版でも使えない状態があり、Web上でチャットを分岐した直後には使え、その後また使えなくなることもありました。

したがって、

「モバイルアプリを使ったから起きた」

とまでは言えません。

何らかの関係がある可能性は残りますが、現時点では切り分けられていません。


「ChatGPTのバグ」と断定することもできない

ここは重要です。

これだけ見ると、

「ChatGPTのバグでは?」

と言いたくなります。

実際、そうなのかもしれません。

ただし、こちらからChatGPT内部の状態を見ることはできません。

正式な仕様上の制限なのか。

一時的なavailability判定なのか。

ベータ段階の機能特有の挙動なのか。

何らかの内部状態が影響しているのか。

そこまでは分かりません。

したがって、現時点で書ける結論は、

「ChatGPTにバグがある」

ではありません。

もっと限定的です。

ユーザー側から確認・操作できる範囲を切り分けていった結果、少なくとも今回の問題は、ユーザー側では直接制御できない層まで絞られた。

これくらいが正確だと思います。


正常なものを、直そうとして壊さない

今回、意外と大事だと思ったのがこれです。

自分でシステムを作っていると、何か動かなければ、

設定を変更する。

コードを直す。

再デプロイする。

認証をやり直す。

という方向へ行きがちです。

もちろん、それが必要なこともあります。

でも今回のように、

普段は普通に動いている。 実際、少し前にも動いた。 自分が管理している側にも明確な異常が見つからない。

というところまで切り分けられたなら、無理に触らないという判断も必要です。

問題のないシステムを「直そう」として、本当に壊してしまっては意味がありません。

障害対応では、

「どう直すか」

だけではなく、

「そもそもこれは自分が直せる問題なのか」

を見極めることも重要なのだと思います。


AIをシステムの一部にすると、管理境界が増える

ChatGPTを単なるチャットではなく、自分のシステムを動かす入口として使い始めると、この問題は少し重要になります。

自前のサーバーなら、

OS、コンテナ、アプリケーション、データベース、ログ。

かなり多くの場所を自分で確認できます。

一方、ChatGPTから外部システムを操作すると、その途中には自分では直接見えない層があります。

ChatGPTのモデルや実行環境。

Plugin / Appのavailability。

権限判定。

ツールの選択。

そうした部分です。

自分が管理するシステムが正常でも、そこへ到達する前に処理が止まることがあります。

AIに実行まで任せるようになったことで、便利になった一方、

「自分が管理できない依存先」もシステムの一部になった

ということなのかもしれません。


そして、この文章を書いている状況がちょっと面白い

そもそも今回、

「この現象、記事になるのでは?」

という話になりました。

そこでこの記事を書き始めました。

普段なら、そのままPublishing MCPでブログに投稿します。

ところが、そのチャットではMCPが使えない。

チャットを分岐したら使えるようになったので、

「これで投稿できる」

と思いました。

そして実際に投稿しようとした次のターン。

また使えなくなりました。

つまりこの記事、

「使えるはずのMCPがチャットによって使えない」という話を、ちょうどMCPが使えない状態のChatGPTで書いています。

題材としては、出来すぎています。


もしかしてこれは、もうユーザー側では直せない?

2026年9月11日時点では、

その可能性はある。ただし、原因までは断定できない。

というのが今の答えです。

Publishing MCPは普段から使えている。

今回も途中では実際に正常に呼び出せました。

それでも、別のタイミングではChatGPT側から利用できなくなることがある。

ここまで確認すると、

少なくとも、自分のMCPを延々と修正すれば解決するタイプの問題ではなさそうだ

というところまでは判断できます。

原因が分からないことと、何も分かっていないことは同じではありません。

どこまで正常なのか。

どこから先が観測できないのか。

そして、自分が制御できる境界はどこまでなのか。

そこまで切り分けられれば、

「ここから先は、今の自分には直せない」

という結論も、立派な障害切り分けなのだと思います。

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